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03
   

課長のこと

 明日から新年度。定年などで退職する人たちには感謝状が贈られ、ささやかながら社長を交へて送別会が催された。

 人事異動の時期になつて、私の部署でも毎年、社員の入れ替へが多少はあり、新入社員も配属されることが多い。

 誰を異動させるか考へなければならないこともあるが、課長にはこのまま定年までここにゐてもらはうと、漠然とではあるが当然のことのやうに考へてゐた。

 7年ほど前に課長を他の部署に異動させたが、私が現在所属する部署で社会問題になりかねない失態が続き、態勢を建て直すために、僅か1年10カ月で課長を呼び戻し、私もやむを得ずこの部署の責任者になつた。

 さういふ緊急避難的な人事によつて、私も課長も半ば諦めて、責任ばかりが重いこの職場を担当することになつたといふ経緯があるので、課長を異動させることなど論外と思ひこんでゐた嫌ひが私自身にはある。

 しかし、最近、急に「これではいけないのではないか」と思ふやうになつた。課長を課長のままで定年まで引き留めておくことは、課長のためにもならないと私は考へ始めたのである。

 課長を異動させるのは、まづ私が責任者でゐる間でなければならない。二人が同時に配置換へになるやうな事態はあり得ない。

 もう一つは、課長の後継者を大至急、育成すること。そのためには、適性のある課長補佐を配属してもらはなければならない。

 4月の人事異動では不可能だが、1年後の人事異動まで待つてゐるわけにはゆかない。

 そう決意を固めると、すぐに行動にでた。課長にも私の決意を内密に伝へた。課長は「ありがたうございます」と一言。

 当面は6月に新しい課長補佐を連れてきて、できれば1年後に課長を異動と同時に昇進させる流れをつくることを目指すことにした。

 これでまたしばらく私自身は異動ができなくなるが、緊急事態に対応するため一緒に戦つた戦友みたいな課長を異動させることができるなら、最後の奉公をするのも悪くないだらう。
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