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06
   

礼儀がいちばん

 世の中は、突き詰めればすべて「人間関係」で成り立つてゐる、といふことはこれからも折に触れて繰り返すことになりさうな、私の基本的な世界観だが、その人間界を成立させる上で、いちばん重要なのは「礼儀」である。

 今日は若手の研修会で、それをテーマに話をした。

 昔から「親しき仲にも礼儀あり」といふが、親しいからこそ、その大事な関係を維持継続するために「礼儀」がなほ一層重要なのである。

 先輩や上司に対してだけでなく、同僚や後輩、相手がたとへ子供であつても、きちんと礼儀をわきまへた接し方をしてゐれば、それが「信頼」「信用」に繋がつてゆくものだ。

 贈り物の重要性も見逃せない。

 私が子供だつた頃、家には来客が多かつたが、たいていは酒を飲んだり、麻雀をしたりで、ただ騒がしく、茶の間が酒とタバコの悪臭で充満するだけの、まことに不愉快きはまりない体験の記憶しか残つてゐない。

 しかし、そんな中で、来る時には必ず大きな「明治の板チョコ」を買つて来てくれる父の部下がゐた。親戚はもちろん、どんな来客でも子供に何か小さなものでも買つて来てくれる人はほかに一人もゐなかつた。

 当時の私にとつては、チョコレート自体、さうさういつでも食べられるものではなかつたから、そういふ時に、明治の大きな板チョコは、別世界のプレゼントだつた。

 その人の名前とチョコレートが、私の頭の中で一体化して、特別な存在になつていつた。大人になつてから、その人が我が家に来た時にも、やはり特別な感情を持つて接し、少し不思議な氣分で、まるで神様を見るやうな氣持ちで眺めてゐたことを覚えてゐる。

 チョコレートを必ずもつて来てくれたといふことは、子供の存在を認めてくれてゐたといふことである。子供にも礼を尽くす配慮と細やかな氣持ちの持ち主として、今も私の心の中では特別な地位を占めてゐる。

 人を軽く見たり、見下したりせずに、人格を尊重することが礼儀の基本であり、それが信頼へとつながるものだらう。

 かうして言葉にすると、当たり前のことに聞こえるが、きちんと認識して行動に出してゐるかといふと、案外さうでもなさそうなので、書き留めておく。
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